東京・渋谷で、携帯電話が突如圏外になる、怪しい中国語のメッセージが届くなどの異変が相次いでいる。こうした現象の背景には、携帯電話の通信を乗っ取り、不正なメッセージを送信する「ニセ基地局」の存在がある可能性が指摘されている。現場近くで撮影された車両には、通信機器と思しき装置が積載されており、電波干渉との関連も疑われている。もし本当にニセ基地局が稼働しているならば、重大なプライバシー侵害やインフラ妨害にもつながるおそれがある。

話題の要点まとめ
- 渋谷・道玄坂付近で発見された車両に通信妨害用と思しき装置
- 圏外になるスマートフォン、中国語で届くSMSが頻発
- メッセージはフィッシング詐欺の可能性大
- 「ニセ基地局」からの電波干渉とされるが、公式な見解は出ていない
- 専門家はタイなど海外の事例と照合し「可能性あり」と指摘
- 副業アプリユーザーなどにも実害が発生中

関連ニュースの動向・背景
ニセ基地局とは、本物の携帯基地局を模倣し、スマートフォンなどの通信端末と直接通信する装置を指す。正規の通信キャリアを装った電波を発信することで、スマホは誤ってこの偽装局に接続してしまい、通信内容の傍受やSMSの不正送信などが行われる危険性がある。
この装置は海外、特に中国や東南アジアの一部地域で報告が多く、スパイ活動や詐欺などに利用されてきた経緯がある。近年では、日本国内でもインバウンド増加や国際イベントの開催に伴い、同様の技術を悪用した事例の発生が懸念されていた。
渋谷では、SNSに投稿された写真を起点に、「毎日出現する車両」が追跡された。車両のトランクに搭載された装置にはバッテリーや冷却用のファンなどが確認され、専門家によって「典型的なニセ基地局構成に似ている」と分析されている。

専門家のコメント・データ
神戸大学の森井昌克名誉教授は、現場写真に写った機器構成をタイで撮影されたニセ基地局の画像と比較し、「冷却装置やバッテリーの配置が酷似している」として、ニセ基地局である可能性を認めている。
また、森井氏は「こうした装置は、一帯のスマートフォンにSMSを一斉送信できる能力を持つ。観光客が多い地域では、フィッシング詐欺の効率が高まる」と警鐘を鳴らしている。
加えて、2G回線を通じて通信を奪う手口も存在しており、森井氏は「海外旅行用の2G設定をオフにすることが一つの対策になる」と提言している。

過去の類似事例と比較
海外では、2010年代からすでにニセ基地局の存在が確認されており、特に中国、ロシア、アメリカでは、当局による摘発例も複数ある。タイでは政治集会時に使用された疑いも持たれ、公共の通信に与える影響が問題視された。
国内ではこれまで大規模な報告はなかったが、2023年以降、都市部で「電波が突然圏外になる」「不審なSMSが集中する」などの現象が増加。今回はSNS発の調査が先行し、行政機関の対応は後手に回っている印象もある。

まとめ・筆者の一言
これはちょっと怖いニュースですよね。電波の異常って一瞬の不便で済まない場合もあるし、詐欺SMSなんか受け取るとつい開いてしまいそうで…。特に副業や仕事でスマホを使ってる人には深刻な影響だと思います。
しかも今後、万博とかオリンピックみたいな大規模イベントでこんなことが起きたら、本当に大混乱になる可能性がありますよね。公式な調査や規制も急いでほしいところです。

このニュース、これと関係あるかも?
この件は特に「通信インフラ」「サイバーセキュリティ」「フィンテック」業界に影響がありそうですよね。例えば、モバイル決済サービスを提供するPayPayや楽天ペイなどの事業者にとっては、電波干渉による取引エラーがブランド信頼性に直結します。
また、KDDI、NTTドコモ、ソフトバンクといった通信キャリアの株価に影響する可能性もあります。現時点で大きな変動は見られていないようですが、今後の対応や事件の拡大によっては「セキュリティリスク」の観点から投資家の関心が高まるかもしれません。

誰かに話すならこんな風に話して
「ねえ、渋谷でなんか携帯が圏外になったり、中国語の詐欺メールが届くとか騒ぎになってるらしいよ。『ニセ基地局』っていう偽の通信塔みたいなのがあるかもって話。スマホが勝手につながっちゃうと、詐欺メール送られたり通信妨害されたりするみたい。ちょっと怖いよね、スマホに頼ってる生活してるからさ…」
引用元:テレ朝ニュース「グッド!モーニング」(2025年4月21日放送)
