現金給付にマイナポイント活用案浮上 与党が物価高対策で「デジタルハイブリッド給付」検討


物価高対策として政府・与党が進める現金給付に関し、新たに「マイナポイント」の仕組みを活用する案が与党内で検討されていることが判明した。マイナンバーカードを持つ人にはポイントで、持たない人には現金で給付する「デジタルハイブリッド給付」が選択肢として浮上しているという。実現すれば、国民への支援とマイナンバーカードの普及促進を同時に狙う政策となる。

話題の要点まとめ

  • 政府・与党が新たな現金給付を検討中
  • 支給手段として「マイナポイント」活用案が浮上
  • マイナカード保有者はポイント、未保有者には現金支給
  • いわゆる「デジタルハイブリッド給付」方式
  • マイナカード普及促進も同時に狙った構想

関連ニュースの動向・背景

今回の構想は、依然として続く物価高騰による国民負担を和らげるための施策の一環である。とりわけ生活必需品やエネルギー価格の高騰が続く中、政府は一時的な現金給付を軸に支援策を模索している。

こうした中で注目されているのが、「マイナポイント」を活用した新たな給付方式である。これは、マイナンバーカードと紐付けたキャッシュレス決済等にポイントを付与する既存の事業を応用し、現金給付の一部をデジタル化しようというものだ。

この案は、マイナンバーカードの保有率向上を目指す政府の方針とも一致しており、デジタル化推進政策との相乗効果が見込まれている。

専門家のコメント・データ

経済政策に詳しい日本総研のエコノミストは、「マイナポイントの再活用は、即時的な消費刺激と中長期的なデジタル政策の加速という二面の狙いがある」と評価する一方で、「マイナンバーカードの取得率が約70%台にとどまっている現状では、全世帯への公平な給付という観点から制度設計には慎重さが求められる」と指摘している。

また、総務省の統計によれば、マイナンバーカードの普及率は2024年末時点で約76.2%。一方で、実際にマイナポイントを活用した人の割合はそれよりも低く、ポイント制度に対する理解や利用環境に課題が残るとの声も多い。

過去の類似事例と比較

2020年と2021年に実施された「マイナポイント事業」では、第1弾で最大5,000円、第2弾では最大2万円分のポイントが付与された。これにより一定のマイナカード取得促進が見られたものの、利用率や理解度の地域差が明確になり、制度の一律運用には課題が残った。

また、同様に物価高騰対策として実施された「住民税非課税世帯への5万円給付」では、現金による迅速な支援が評価された反面、申請漏れや自治体による運用のばらつきも報告されている。

今回の「ハイブリッド給付」案は、こうした過去の経験を踏まえた柔軟な制度設計として注目される。

まとめ・筆者の一言

マイナポイントを活用する案って、単なる給付じゃなくて「これからの行政のあり方」にも影響しそうな話ですよね。個人的には、手続きが煩雑にならないかがちょっと気になるところですが…うまく設計できれば、今後の支援策の新しいモデルになるかもしれません。

このニュース、これと関係あるかも?

この施策が実現すれば、まず小売業界やキャッシュレス決済関連企業(例:楽天ペイ、PayPay、イオン、メルカリなど)に直接的な影響がありそうです。ポイント給付が始まれば、利用促進キャンペーンが再燃する可能性もあり、特に電子決済系サービスを提供する企業の業績にも追い風となるかもしれません。

また、政府系DX推進プロジェクトや自治体の情報システム関連業務を受託しているITベンダー(例:NEC、富士通、TISなど)にも注目です。給付実施に伴うシステム対応が求められるため、行政系案件の需要が再び高まる展開も予想されます。

誰かに話すならこんな風に話して

「今回の給付、現金だけじゃなくて、マイナポイントで配るって話が出てるらしいよ。マイナンバーカード持ってたらポイントで、持ってなかったら現金になるみたい。これってマイナカードの普及も狙ってるっぽいね」


引用元

毎日新聞、総務省統計、日経新聞、Bloomberg


この記事を書いた人

Tatsunori Doi

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