米国株式市場はダウが+0.91%と独り勝ち、S&P500とNASDAQは小幅安。上院可決の“メガビル”が資金の流れを変え、テック売り・バリュー買いの一日でした。💡🔥
📈 主要指数の動き
指数 | 終値 | 前日比 | 変動率 |
---|---|---|---|
S&P500 | 6,198.01 | -6.94 | -0.11% |
NASDAQ | 20,202.88 | -166.84 | -0.81% |
ダウ平均 | 44,494.94 | +400.17 | +0.91% apnews.com |
NASDAQ100 | 22,478.13 | -200.87 | -0.88% |
ドル/円 | 143.48 | -0.53 | -0.37% |
VIX | 16.83 | +0.10 | +0.59% |
米10年債利回り | 4.2573 | +0.0310 | — |
金先物 (COMEX) | 3,349.50 | +41.80 | +1.26% |
💡 注目のニュース・イベント
- 上院がトランプ政権の**税・歳出“メガビル”**を可決。インフラ投資拡大期待でダウが大幅高、逆に増税懸念のハイテクが売られる展開に。marketwatch.comwsj.com
- 強めの雇用統計速報で短期金利が上昇し、2年債利回りは3.78%へ。金利高がグロース株に逆風。apnews.com
- テスラ株が5%超下落。マスクCEOとトランプ大統領の補助金巡る舌戦が再燃し、EV関連に売り圧力。barrons.com
- 再生エネ株が急騰。メガビルから再エネ向け物品税が削除され、Sunrunなどが二桁高。barrons.com
🔥 セクター別の動き
セクター (NASDAQ) | 終値 | 変動率 | コメント |
---|---|---|---|
運輸 | 6,463.33 | +2.59% | 法案通過で物流需要期待が復活 |
通信 | 514.56 | +0.73% | 防御色+値頃感で買い戻し |
金融 | 13,928.91 | -0.20% | 金利上昇で一服 |
工業 | 12,056.79 | -0.46% | 資金移動の調整安 |
テクノロジー (総合) | — | -0.8%前後 | 大型ハイテクに利益確定売り |
💵 注目銘柄ピックアップ
1️⃣ Tesla (TSLA)
・メガキャップながら▲5%超の急落
・マスクCEOが法案を「雇用破壊」とXで批判し、トランプ大統領が補助金撤廃を示唆
・アナリストは「政治リスクが新たなバリュエーションディスカウント要因」と警戒
・EV税控除撤廃なら販売インセンティブ大幅縮小の可能性
・一方、Wedbushは目標株価を据え置き「騒音は一時的」と強気維持
・ロボタクシー計画の量産投資が重荷となり、フリーCFの低下も懸念
・欧州6月販売▲45%報道で需給悪化のダブルパンチ
・短期筋の空売り増加でボラティリティ急上昇
・オプション市場ではプット買いが3倍増(センチメント悪化)
・注目点: 米下院採決と7/23決算でのガイダンスがカギ barrons.cominvestopedia.com
2️⃣ Sunrun (RUN)
・終値ベースで+11%のスパイク上昇
・法案から再エネ向け物品税が削除→事業モデルへの逆風が消えた形
・加えて投資税額控除(ITC)延長観測が追い風
・バークレイズは「住宅用ソーラー復活の狼煙」と評価し格上げ
・空売り比率が30%超→ショートカバーも急騰要因
・蓄電池「Brightbox」の販売拡大が粗利を押し上げるとの見方
・エネルギー貯蔵クレジット拡充で住宅一体型蓄電システムが本格普及へ
・ただし資本コスト高は依然課題、金利上昇局面ではボラ大
・業界ETF(TAN)も+3%と連れ高でセンチメント改善
・注目点: 7/8開催のインベストーデイでの設置ガイダンス barrons.com
3️⃣ United Airlines (UAL)
・運輸指数を牽引し+2%台の上昇
・上院可決のメガビルに加速度償却など企業減税条項が盛り込まれ、旅客需要回復&設備投資促進期待
・物流“長い冬”終焉観測でトランスポート株全体が物色される流れ
・Citiは「貨物量底打ち→秋口から運賃改善」とコメント
・原油WTIが中東供給増で軟化、燃料コスト低下もプラス
・7/17のQ2決算カンファレンスを控え思惑先行買い
・一方、労組交渉による人件費上昇リスクは燻る
・運航再開が遅れるMAX10問題の影響限定的との経営陣談話
・チャートは50日線をブレイクし中期トレンド転換示唆
・注目点: 夏休み予約率+手荷物収入のガイダンス細部 wsj.com
📊 投資家のムード
- 「テック高値は一旦休憩、循環物色フェーズ入り」との声多数
- 金利上昇でもダウが強く、「ソフトランディング前提のリスクオン」が根底に
- VIX小幅上昇も16台と低位安定=過度な警戒感なし
- 売買代金は月初ながら閑散気味で方向感模索
🚀 今後の注目ポイント
- 7/3 ISM非製造業景況感
- 7/5 FOMC議事要旨公開
- 7/8 Sunrunインベストーデイ
- 7/17 主要銀行決算・UAL決算
- 7/23 Tesla決算とロボタクシー続報
- トランプ政権“メガビル”の下院採決(週内予定)
🤔 個人的な感想
「ダウ一強、テック弱し」は想定内だけど、マスクとトランプの喧嘩はもはや恒例イベントですね…😅
🧠 今日の豆知識
下記3テーマ、気になるものがあれば次回深掘り解説します!
- 「加速度償却」 – キャッシュフローに与えるインパクトは?
- 「ショートカバー」 – 株価急騰の裏側を読むコツ
- 「VIX先物カーブ」 – 逆ザヤと順ザヤの違い
💬 今日話せる小ネタ
米国では7月4日の独立記念日を挟み「Thin Trading(薄商い)」と呼ばれる特殊な週が訪れます。機関投資家の多くが長期休暇に入るため、①出来高が通常の6〜7割に低下、②アルゴリズム取引が相対的に支配的となり価格変動が増幅、③好悪材料のインパクトが“普段の倍”で出やすい――という3拍子が揃います。特に2025年は大統領選イヤー&大型法案通過のタイミングが重なり、薄商いでもニュースヘッドライン一発で先物が数十ポイント跳ぶ“ジェットコースター相場”が予想されます。実際、過去10年間の独立記念日前後5営業日を平均するとS&P500の1日あたり変動率は通常週比で約1.3倍。逆にこのボラを利用して短期トレードを仕掛けるヘッジファンドも多く、「休むも相場」の原則が生きるシーズンでもあります。会話のネタに、「実は独立記念日前後は“最もマーケットが動きやすい休日相場”なんだよ」とサラッと言えれば、市況通として一目置かれること間違いなしです。🌟