うどんを餌に育った「讃岐うどん雲丹」が香川県で誕生した。成長が早く、身は白くクリーミー。しかも、その育成方法は環境保全と食品ロス削減の両面で注目を集めている。香川大学と高校生、地元企業の連携から生まれたこの新たな特産品は、持続可能な食のあり方を考える上で、まさに“うまい話”かもしれない。

話題の要点まとめ
香川県多度津町で、うどんを餌に育てた新種のウニ「讃岐うどん雲丹」が誕生した。このプロジェクトは、和食チェーン「遊食房屋」と多度津高校水産科、香川大学が連携して実現したもので、2023年11月から研究をスタート。2025年10月から「遊食房屋」での提供が予定されている。
このウニの特徴は、海藻を食べる通常のムラサキウニと違い、廃棄予定のうどんを餌として再利用している点にある。これによりフードロスの削減と、海の生態系破壊を防ぐという二つの問題へのアプローチが同時に行われている。
関連ニュースの動向・背景
近年、ウニの食害による海藻の減少、いわゆる「磯焼け」が全国的な問題となっている。特にムラサキウニは旺盛な食欲で海藻を食べ尽くし、貝類や魚の産卵場所を奪う要因ともなっている。そのため、ウニの駆除が行われる地域も少なくない。
一方で、香川県は「うどん県」として知られ、飲食店で提供されずに廃棄されるうどんの量も一定数ある。こうした背景の中、地元資源の循環利用という形で、廃棄されるはずだったうどんをムラサキウニの餌に転用するという試みは、極めて画期的といえる。
専門家のコメント・データ
遊食房屋の営業本部長・細川明宏氏によると、讃岐うどんを用いることで、ウニの成長スピードが向上し、身の色も白くなるという。この「白いウニ」は味わいも独特で、口当たりがクリーミーでほんのりとした甘みがあるとのこと。
また、香川大学の協力により、栄養面や成分分析も進められており、海藻ベースのウニと比較しても栄養価や味の面で遜色ないどころか、商品価値としても優れている可能性が示唆されている。
加えて、従来の海藻餌に比べてコストも抑えられ、持続可能な水産養殖のモデルケースとして注目され始めている。特に、若い世代が関与することで地元の水産業や環境意識の向上にも寄与している。
過去の類似事例と比較
類似する取り組みとして、北海道や長崎でもウニの再肥育プロジェクトが行われている。特に北海道では、痩せたウニを昆布などで再育成し、商品価値を高める試みが知られている。ただし、それらのプロジェクトでは一般的な海藻が用いられており、今回のように「うどん」という異例の餌を使用したケースは珍しい。
また、東京湾などでは、過剰繁殖したウニを漁業者が捕獲し、生け簀で再肥育した事例もあるが、それらはいずれも廃棄物の再活用には踏み込んでいない。よって、「讃岐うどん雲丹」の取り組みは、フードロス対策と環境保護を同時に実現する“ハイブリッド型養殖”として新しい価値を生み出しているといえる。
まとめ・筆者の一言
いや〜、これは驚きましたよね!まさかうどんでウニが育つとは…。しかも味も良くて、成長も早いなんて、まさに一石三鳥じゃないでしょうか。地元の学生たちが参加しているのも素晴らしいですし、地域の未来を考える上でも、こういう持続可能なアイデアがもっと広がるといいなと思います!
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【注目株・企業名】ニチレイ(国内)/AquaBounty Technologies(海外)
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誰かに話すならこんな風に話して
「最近、香川で“うどんで育てたウニ”ってのが登場したらしいよ。海藻じゃなくて、廃棄予定のうどんを餌にしてるんだって。しかも、普通のウニより成長早くて、白くて美味しいんだとか。フードロスと環境問題、どっちにも効くってすごくない?」
引用元:KSB瀬戸内海放送、香川大学、遊食房屋
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