SNS型投資詐欺の最新手口とは?6000万円の“架空資産”に騙された女性の実話

老後資金を投資に回し、6000万円もの「利益」がアプリ上で表示されていた―。そう語るのは、鹿児島県内に住む50代女性。SNS上の「AI株予想」をきっかけに、詐欺グループの巧妙な手口に引き込まれ、3か月で1500万円を失ったという。投資詐欺やロマンス詐欺の被害は全国的にも拡大しており、その裏には社会的な投資熱の高まりがあるとされている。今回の事件を通じて、その実態と背景、今後注意すべきポイントを探る。

話題の要点まとめ

  • 被害女性はスマホ検索からLINEに誘導され、AI株価予想をうたう詐欺に巻き込まれた
  • LINEグループで「先生」や「成功者」になりすました人物が信頼を築く
  • 投資アプリには6000万円の利益が表示されていたが、全て虚偽
  • 出金を申し出ると「管理料1000万円」を要求され、詐欺に気づく
  • 鹿児島県内では2023年だけで14億3000万円の詐欺被害が確認されている

関連ニュースの動向・背景

SNSやマッチングアプリを利用した投資・ロマンス詐欺は、全国的に被害が広がっている。今回の事件は鹿児島県で発生したもので、2023年の同県内の詐欺被害総額は14億3000万円に達している(鹿児島県警調べ)。被害の6割以上が20~50代に集中しており、若年層から中高年まで広く標的となっている。

背景には、NISA制度の拡充や副業推進といった社会の潮流があるとされる。特にコロナ禍以降、在宅で資産形成を志す層が増加したことにより、SNSを通じた疑似コミュニティや擬似信頼関係が構築されやすくなっている。詐欺グループはこうした心理を巧みに利用し、被害者を孤立させた上で多額の資金をだまし取る。

専門家のコメント・データ

警察庁および地方警察が公開しているデータによれば、投資詐欺やロマンス詐欺の手口は年々高度化しており、「AI」「自動売買」「有名投資家の推薦」などのキーワードが頻繁に用いられている。実在する株価チャートや証券情報を巧みに活用することで、詐欺にリアリティを持たせる点も特徴的である。

鹿児島県警組織犯罪対策課の冨ヶ原理事官は、「会ったことのない人物からの投資勧誘や現金の要求は、すぐに詐欺を疑って欲しい。少しでも不安を感じたら警察か家族に相談してほしい」と強調している。

過去の類似事例と比較

過去にも同様の詐欺事件は全国で相次いでおり、2022年には東京都内で「仮想通貨で資産が2倍になる」と謳ったSNS詐欺により、60代女性が3000万円を失う事件が発生している。この事件でも、LINEグループを介して「実績ある投資家」と名乗る人物からの指示が行われており、共通点が多い。

また、近年では「偽アプリ」を通じて被害者の資金状況を管理し、視覚的に“利益”を見せることで信頼を高める手口が定着している。資金の出金に高額な“手数料”や“管理料”を請求することで、さらなる資金を巻き上げる構図も共通している。

まとめ・筆者の一言

「アプリ上で資産が増えているのを見て、安心してしまった」という女性の言葉、胸が痛みますよね…。詐欺は本当に巧妙で、正しい知識を持っていても冷静さを失うと誰でも陥るリスクがあると思います。投資に興味がある方ほど、“おいしい話”には一度立ち止まって慎重になることが大切ですね。

このニュース、これと関係あるかも?

【業界】フィンテック・セキュリティ

【注目株・企業名】マカフィー(McAfee)、セコム(9735)

セキュリティ対策の重要性が高まる中、フィンテック詐欺への防御技術を提供している企業に注目が集まっています!マカフィーのような個人向けセキュリティソフト大手や、日本ではセコムが展開するサイバー防衛サービスも今後需要が伸びそうですね。

誰かに話すならこんな風に話して

「最近、SNSで『AIが株を予想する』とか言って投資を勧めてくるの、危ないらしいよ。実際に鹿児島の女性が6000万円もうかったと信じさせられて1500万円だまされたって。投資アプリとかも偽物あるらしいし、ほんと気をつけないとダメだよ。」

引用元:読売新聞、鹿児島県警

この記事を書いた人

Tatsunori Doi

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