KDDIがau料金プランを値上げ、ドコモに続く動きで携帯大手の戦略転換が加速か

KDDIが発表した料金プランの値上げは、NTTドコモに続く大手キャリアの動きとして注目を集めている。数年来続いた「値下げ競争」の時代が終焉し、携帯業界が新たなフェーズへと移行する兆しともいえる。

話題の要点まとめ

KDDIは2025年8月1日より、auの主力プラン「使い放題MAX+ 5G/4G」の料金を月額330円引き上げ、7788円(税込)に改定する。今回の値上げは、NTTドコモが4月に行った主要プランの値上げに続くものであり、携帯大手の間で「値下げ競争」から「持続可能な収益モデル」への転換が進んでいるとみられる。

改定後のプランでは、従来の無制限データ通信に加えて、混雑時の5G通信品質の改善や、海外データ通信(月15日まで無料)、衛星通信「au Starlink Direct」の利用が可能となる。KDDI側は、電力料金や労務費の高騰など、各種コスト上昇を主な理由に挙げている。

関連ニュースの動向・背景

ドコモは2024年4月に、一部の主力プランを月額550円程度値上げすると発表しており、業界全体として「値下げ競争からの離脱」が進んでいる。背景には、人口減少や通信インフラ投資の継続的な負担、さらには政府による過度な料金抑制への反動があるとされる。

特に、2020年〜2021年にかけては、菅政権の「携帯値下げ政策」により大手3社が次々と格安プランを導入。だが、その副作用として収益悪化や設備投資の停滞が懸念されていた。今回の値上げは、そうした経済合理性の回復を狙ったものであり、業界構造の健全化に向けた一歩といえる。

専門家のコメント・データ

通信業界に詳しいアナリストによると、「このタイミングでの値上げは、コスト高を消費者と分かち合いながら、新たな付加価値サービスへの転換を進める布石と捉えられる」とのこと。また、野村総研の調査では、主要3キャリアの設備投資額はここ5年で累計6兆円を超えており、サステナブルな料金体系が求められている状況だ。

さらに、消費者のデータ利用量は年々増加しており、特に5G環境下では従来よりも大容量通信が常態化している。これに伴い、通信網の維持・拡充のための投資も比例して拡大している現状がある。

過去の類似事例と比較

過去の類似動向としては、2019年に実施された「楽天モバイルの参入」による価格競争激化が記憶に新しい。楽天は大胆な0円プランで市場を席巻し、既存大手の値下げ圧力となった。しかし、2022年には同プランを終了し、有料化へと舵を切った。

また、かつてのソフトバンクも「ホワイトプラン」で価格破壊を仕掛けたが、最終的には収益の安定性と品質向上を重視する方向へとシフトした。今回のKDDIの決定も、これと同様に「安さより品質と持続性」を選んだ構図に似ている。

まとめ・筆者の一言

ついにKDDIも値上げに踏み切ったということで、「値下げ合戦」の時代は本当に終わりを迎えたのかもしれませんね。サービス品質を上げつつ、持続可能な経営を目指す方向への転換は理解できるものの、家計への影響も気になるところ。特に複数回線を持つ家庭では、毎月の通信費がじわじわと重くなっていきそうです…。

このニュース、これと関係あるかも?

【業界】通信・モバイルインフラ
【注目株・企業名】NTTドコモ、ソフトバンク、楽天グループ

ドコモも値上げしてるし、楽天モバイルも「0円プラン」やめて有料化したし、もう「格安」の時代は終わっちゃったのかも…。でも、新しいサービスや技術(衛星通信とか)に期待したいところですよね!

誰かに話すならこんな風に話して

「auも8月から料金値上げするってさ。ドコモに続いて、携帯会社はもう値下げ競争やめるっぽいね。海外データとか衛星通信も使えるようになるけど、ちょっと高くなるから気をつけたほうがいいかも」

引用元:朝日新聞、日経新聞、Bloomberg

この記事を書いた人

Tatsunori Doi

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