ウォーレン・バフェット氏が年内退任へ、後継にアベル副会長──バークシャーの次章が始まる

「投資の神様」と称される米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が、率いるバークシャー・ハザウェイの最高経営責任者(CEO)を年内に退任する意向を表明した。94歳のバフェット氏は今後も経営に関与するが、実質的な経営の舵取りは後継のグレッグ・アベル副会長に移る。1965年から実に約60年、投資界の象徴ともいえる存在がその歴史に一つの区切りを打つこととなる。

話題の要点まとめ

  • ウォーレン・バフェット氏(94歳)がバークシャー・ハザウェイのCEO退任を年内に実施予定
  • 後継者はグレッグ・アベル副会長(62歳)で、既に2021年から後継指名されていた人物
  • 今後も経営には関与するが、最終決定権はアベル氏に移行
  • 1965年から同社を率い、保険から鉄道、日本の商社株まで幅広く投資
  • 現在、バークシャーの時価総額は約170兆円で世界8位規模

関連ニュースの動向・背景

バフェット氏の退任発表は、ネブラスカ州オマハで開催されたバークシャーの株主総会にて行われた。約2万人の株主が会場に詰めかけ、スタンディングオベーションが沸き起こったという。

氏はバークシャー・ハザウェイを1965年に買収。当初は繊維会社であった同社を、保険・鉄道・エネルギー・製造業など多角的に展開する投資持株会社へと変貌させた。その堅実かつ原則主義に基づいた長期投資スタイルは、世界中の投資家に影響を与え続けてきた。

また、近年では2019年以降に日本の五大商社──伊藤忠商事、三菱商事、三井物産、住友商事、丸紅──の株式を相次いで取得し、日本市場でも注目を集めていた。保有比率は各社8〜10%弱とされ、バークシャーの安定した投資先として今後も継続保有が見込まれている。

専門家のコメント・データ

米経済メディアBloombergによると、バフェット氏の総資産は現在1,690億ドル(約24.5兆円)で、世界で5位にランクされている。この驚異的な資産形成は、バフェット氏が掲げる「理解できるビジネスにのみ投資する」「短期的な株価変動に左右されない」などの投資原則によって支えられてきた。

市場関係者の間では、すでに数年前から後継体制への準備は進んでいたとされており、今回の退任表明は想定内との声も多い。金融アナリストの中には、「アベル氏の体制移行によって、バークシャーの保守的かつ安定志向の経営方針は継続される」との見解を示す者もいる。

過去の類似事例と比較

投資家のカリスマ的存在が引退を表明した例としては、2010年に米ファンド界の大御所ジョージ・ソロス氏がヘッジファンド運用から撤退したケースがある。当時はマーケットへの一時的な影響が懸念されたが、ソロス氏の意思を継ぐチームが継続的なパフォーマンスを発揮したことで、結果として大きな混乱には至らなかった。

同様に、バフェット氏の退任においても、後継者のアベル氏は既に経営の中核に関与しており、市場の過剰反応は見られていない。実際、退任報道後もバークシャーの株価は大きく変動していない点が注目される。

まとめ・筆者の一言

ついにこの日が来てしまいましたね。バフェット氏の存在って、投資に携わる人なら誰もが一度は名前を耳にするレベルで、まさにレジェンド級の人物だと思います。とはいえ、後継のアベル氏も長年バークシャーで要職を務めてきた実力者。バフェット氏の哲学をしっかり引き継いでくれそうで、安心感はありますよね。

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【業界】投資・金融
【注目株・企業名】ブラックロック、ソフトバンクグループ

ブラックロックはバフェット氏同様、グローバルに分散投資を行う機関投資家として知られてますし、ソフトバンクもビジョン・ファンドなど投資活動が話題ですよね。バフェット氏の退任で、「次の神様は誰だ?」なんて話題も盛り上がりそうです。

誰かに話すならこんな風に話して

「投資の神様」バフェットさん、ついにCEOやめるらしいよ。94歳ってすごいよね。後を継ぐのはグレッグ・アベルさんって人で、ずっとバークシャーで重要な役やってたみたい。今後も経営には関わるけど、決定権はアベルさんに移るって。日本の商社にも投資してるから、けっこう影響あるかも。

引用元 : 読売新聞、Bloomberg、AP通信

この記事を書いた人

Tatsunori Doi

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