📅 7月8日(火)のアメリカ市場まとめ


米国株は関税リスクと消費期待が交錯し、主要3指数はまちまち。S&P500は小反落、NASDAQはかろうじてプラス圏で終了しました。貿易・FOMC・大型セールが同時進行の1日をやさしく総ざらい!


📈 主要指数の動き

指標終値前日比変動率
S&P5006,225.52-4.46-0.07%
NASDAQ20,418.46+5.94+0.02%
NASDAQ10022,702.25+16.68+0.07%
NYダウ44,240.76-165.60-0.37%
ドル/円146.59+0.04+0.03%
VIX(恐怖指数)16.81-0.98-5.50%
米10年債利回り4.4072+0.0120
米2年債利回り3.90300.0000
米30年債利回り4.92950.0000

指数は小幅な値動きながら、VIXが-5.50%と大きく低下し、ボラティリティは後退。10年債利回り4.4072%へじわり上昇し、金利面では“ややタカ派”の空気が漂いました。Reuters


💡 注目のニュース・イベント

  • トランプ大統領が14カ国への新関税を示唆し、貿易摩擦が再燃。投資家は“追加関税は8月1日まで先送り”との発言に神経質に反応しました。インベストペディア
  • FOMC 6月会合の議事要旨が翌日に公表予定。インフレ粘着性の評価と年内利下げの行方が焦点で、債券市場は様子見ムード。Reuters
  • Amazonの4日間プライムデーがスタートし、“夏の消費ブースト”に期待。Eコマース関連が底堅さを見せました。インベストペディア

🔥 セクター別の動き

NASDAQサブ指数終値前日比コメント
運輸6,492.49+75.77 (+1.18%)原油安+物流需要期待でトップ。
工業12,024.16-69.62 (-0.58%)関税懸念で製造株に売り。
金融14,033.55-66.13 (-0.47%)長短金利差の縮小を嫌気。
通信509.38-0.37 (-0.07%)大型ITはまちまち、方向感薄。

💵 注目銘柄ピックアップ

1. テスラ(TSLA)

  1. 前日の急落から小幅反発
  2. 原因はマスクCEOが“新政党立ち上げ”を発表したことによる経営専念懸念の緩和。
  3. 自動運転FSD V12の北米ロールアウトが順調との社内メモが流出。
  4. 米中関税リスクがくすぶるなか、中国・ベルリン両ギガファクトリーは稼働率維持。
  5. 金利上昇は重荷だが、補助金延長論も追い風。
  6. アナリストの強気レポートが相次ぎ“買い戻し”の動き。
  7. ただし短期トレーダーはボラ警戒で出来高は平均並み。
  8. 社内AIスーパーコンピュータ「Dojo」試運転開始報道も。
  9. 今後は8月のAIデーと第2四半期決算がカタリスト。
  10. 技術革新×政治リスクのせめぎ合いが続く一日でした。インベストペディア

2. Amazon.com(AMZN)

  1. 毎年恒例“夏のプライムデー”が4日間開催
  2. 物流拠点のAI最適化が功を奏し、配送コスト削減期待。
  3. AWSが半導体自社開発を加速、Nvidia依存度を低下へ。
  4. 小売部門は価格競争激化も、サブスク会員数が堅調。
  5. 広告ビジネスがTikTok規制の追い風で伸長との観測。
  6. 投資家は“消費者マインドの底堅さ”を測る温度計として注視。
  7. CFOが決算前のカンファレンスで「在庫水準は適正」と言及。
  8. 関税問題の逆風でも国内売上は堅調との社内データ。
  9. 中長期ではヘルスケア部門のM&A戦略にも注目。
  10. Eコマース+クラウド+広告という“三本柱”が光る展開でした。インベストペディア

3. メタ・プラットフォームズ(META)

  1. AppleのAIトップ人材を電撃スカウト
  2. “スーパーインテリジェンス”部門の強化でAI競争へ前傾姿勢。
  3. Threads利用者がX離れで再上昇、DAU回復が材料視。
  4. メタバース部門の赤字はなお重石だが、市場は「AI+広告」収益化を評価。
  5. Horizon OSを他社VRヘッドセットにライセンス提供検討の報道。
  6. FTCとの独占禁止訴訟は小康状態でヘッドライン不安後退。
  7. 関税問題が広告主のリスクオフにつながるか注視。
  8. WhatsAppペイメントがインドで拡大、フィンテック色を強める動き。
  9. eコマース連携機能のテストで新収益源模索。
  10. 人材×AI投資で長期成長ストーリーを上書き中。インベストペディア

📊 投資家のムード

「関税は気になるけど、FOMCまでは様子見でいいかな」という**“半歩上の警戒モード”**。VIXが大きく下げた一方、ディフェンシブ株への資金シフトも続き、極端なリスクオフには至らずというのがコンセンサスです。Reuters


🚀 今後の注目ポイント

  • 7/9:FOMC議事要旨 – 金利見通しの“ニュアンス”に注目
  • 7/11:6月CPI – 緩和シナリオ再点火か、再ブレーキか
  • Amazonプライムデー最終日 – 消費マインドのリアルタイム指標
  • テスラAIデー(8月予定) – AI関連株の物色タイミング

🤔 個人的な感想

「え、VIXこんなに下がる? みんな意外と楽観的!」――正直ちょっとびっくりでした。とはいえ関税ヘッドラインは一夜で空気を変えるので、油断大敵ですね😅

🧠 今日の豆知識:モメンタム投資(Momentum Investing)

1️⃣ 用語の定義

モメンタム投資とは、**「上がっているものはさらに上がり、下がっているものはさらに下がる」**という価格推移の慣性(モメンタム)を利用して利益を狙う手法です。具体的には、過去3〜12か月でリターンが高かった銘柄を買い、低かった銘柄を売る(または保有を避ける)というシンプルなルールが基本形。


2️⃣ なぜ重要?

  • 行動ファイナンスとの相性◎
    市場参加者の過剰反応・追随行動が価格トレンドを作るという心理面の裏付けがあるため、理論的にも実証的にも“説明力”が高いとされています。
  • 分散投資の一翼を担う
    伝統的なファクター(バリュー・サイズなど)とは相関が低く、ポートフォリオに組み込むとシャープレシオ改善が期待できます。
  • 指数化が進み取り組みやすい
    iShares MSCI USA Momentum Factor ETF(MTUM)など、モメンタムを取り入れたETFが数多く上場しており、個別選定が難しい人でも活用可能です。

3️⃣ 実際の活用例

🚀 シンプル・ルール運用(個別株)

  1. 毎月(または四半期)、S&P500構成銘柄の12か月リターンを計算
  2. 上位20銘柄を同ウェイトで購入、下位20銘柄を売却または空売り
  3. 翌リバランス日までホールドし、同じ手順を繰り返す

研究によれば、1990年代以降この戦略は市場平均を年率約3〜5%アウトパフォーム(取引コスト除く)するケースが多いと報告されています。

🧩 ETFを使った応用(資産配分)

  • 核心:
    • コア:S&P500 ETF 60%
    • サテライト:モメンタムETF 20%、バリューETF 20%
  • 年1回のリバランスで、ファクターごとの“良いとこ取り”を狙うポートフォリオ。
  • モメンタムが先行し過ぎた年はリバランスで利益確定、逆に停滞期は他ファクターが補完──という**「相互保険」**的役割を果たします。

🛠 実務面の注意点

  • 回転売買が多くコスト高になりやすい。手数料やスプレッドを十分考慮。
  • 急落時にドローダウンが深くなる傾向。ストップロス設定や分割エントリーが有効。
  • ファクター・クラッシュ(突然の優位性喪失)リスクがあるため、バリュー・クオリティなど他ファクターとの併用が安全策。

💡 まとめ
モメンタム投資は「トレンドに乗る」という直感的な戦略ながら、学術的エビデンスも多い“実力派ファクター”。ETFやシンプルなルール運用で誰でも取り入れやすい一方、コストやファクター・クラッシュといった落とし穴には要注意。“行動経済学+統計エッジ”を武器に、市場の波にスマートに乗る方法として覚えておくと便利ですよ!🚀


💬 今日話せる小ネタ

米国では大統領選が近づくと「選挙サイクル効果(Presidential Cycle Theory)」というアノマリーがよく話題になります。選挙前年は株が上がりやすい、就任直後は下がりやすい――という統計的傾向のことですが、今年はその“上がりやすい年”と“関税リスク再燃”が同時発生という珍しいパターン。実は1972年のニクソン再選時も同じ構図で、当時はドル防衛のための輸入課徴金が物価高を招き、結果的に株価は高値を更新したあと調整入りしました。現在のトランプ関税が同じ轍を踏むのか、はたまた企業のサプライチェーン再構築で逆に恩恵を受ける業種が生まれるのか――歴史を振り返りながら「関税×選挙×金利」の三重奏を読み解くと会話がグッと盛り上がります。たとえば、物流株は関税発動前に駆け込み需要で上昇し、その後マージン圧迫で下げる“ジェットコースター”型になりやすい、なんてトリビアも。ぜひ雑談で披露してみてください📚✈️🌐

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この記事を書いた人

Tatsunori Doi

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