韓国大統領選、非難合戦が過熱 政策論争より感情対立が深刻化

尹錫悦前大統領の罷免を受けて行われた韓国大統領選挙は、主要候補が互いを非難し合う展開となり、国民の間での対立が一層深まる結果となっている。投票率は高水準を記録し、有権者の関心の高さがうかがえるものの、具体的な政策論争は影を潜め、有権者の選択に迷いを生じさせている。

話題の要点まとめ

韓国の大統領選挙は、尹錫悦前大統領の罷免という異例の事態を受けて実施されており、候補者たちの間では政策ではなく、相手陣営への批判合戦が中心となっている。最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)候補がリードする一方、与党「国民の力」の金文洙(キム・ムンス)候補が追い上げを図る構図となった。

午前11時時点での投票率は18.3%に達し、前回を2.3ポイント上回るなど、期日前投票も含めて高い関心が示されている。だが、「支持したい候補がいない」という声も多く、政策不在の選挙戦への失望感が広がっている。

関連ニュースの動向・背景

今回の選挙戦の背景には、昨年末に実施された非常戒厳令への評価が大きく影響している。尹前大統領が国内外の批判を浴びて罷免されたことで、政権与党への信頼は大きく揺らぎ、選挙戦はその後処理と責任論に終始している。

李在明候補は一貫して現政権の対応を批判し、改革と市民重視の姿勢を強調。一方で、金文洙候補は秩序回復と保守路線の継続を訴えるが、戒厳令への関与疑惑などが支持拡大の足かせとなっている。各陣営の応酬は過激化しており、SNSを通じた誹謗中傷の拡散も問題視されている。

専門家のコメント・データ

政治評論家のキム・ヒョンチョル氏は、「今回の選挙は“誰を支持するか”よりも“誰を排除するか”という消極的選択が主流である」と分析。また、韓国世論調査研究所(KSOI)の最新データでは、候補者間の好感度よりも“不支持率”が際立って高い傾向が見られ、政策論争に基づく選択肢が提示されていない点が浮き彫りとなっている。

さらに、ソウル大学の政治学教授パク・ジョンウ氏は「韓国社会が根本的に抱える理念対立が選挙に表面化しており、短期的に統合は困難」と指摘している。

過去の類似事例と比較

韓国の大統領選挙における分断構造は今回に限ったことではなく、2017年の朴槿恵(パク・クネ)前大統領の罷免後に実施された選挙でも、進歩と保守の間での激しい対立が見られた。

当時は文在寅(ムン・ジェイン)候補が「積弊清算」を掲げて当選したが、その後の政権運営においても与野党の対立は深まる一方だった。今回の選挙でも、罷免という非常事態を経た社会の亀裂は埋まらず、政治的不信が再燃している構図は変わらない。

まとめ・筆者の一言

今回の韓国大統領選、まさに“非難合戦”という表現がぴったりですよね。どちらの候補も本来なら打ち出すべき政策論争より、相手の批判に注力してしまっていて、有権者としては選びにくい選挙だったと思います。こういう状況が続くと、政治そのものへの不信感もどんどん深まってしまいそうです。

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韓国の社会的分断や政治的混乱がメディア業界の報道姿勢に影響を与え、ドラマやドキュメンタリーの内容にも反映されてきていますよね。最近ではNetflixで韓国政治を扱ったコンテンツも増えていて、エンタメを通じて社会を読み解く動きも加速しているように感じます。

誰かに話すならこんな風に話して

「韓国の大統領選、候補者同士の非難合戦がすごくて、結局どんな政策があるのかよくわからなかったみたい。国民の間でも分断が深まってるって話で、なんだかちょっと心配になるよね。」

引用元:ABEMA TIMES、ANNニュース、韓国世論調査研究所、ソウル大学教授コメント

この記事を書いた人

Tatsunori Doi

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