楽天・シュワブ・高配当株式・米国ファンド(楽天SCHD)が、2025年5月の第2期決算で分配金を前回の85円から70円(1万口あたり)へと減配した。約18%の減額に加えて、支払われた分配金の全額が運用益からの普通分配金ではなく、元本払戻金であった点が投資家の間で懸念を呼んでいる。設定から間もないファンドでこのような動きが見られたことで、「高配当ETF」としての信頼性に疑問符が付けられている。

話題の要点まとめ
- 2025年5月の分配金は70円。前回の85円から約18%の減配
- 分配金は全額が元本払戻金(特別分配金)で、普通分配金はゼロ
- 基準価額は2024年11月の11,352円から9,411円へ下落
- 信託報酬は年率0.1238%へ引き下げられた
関連ニュースの動向・背景
楽天SCHDは、米国高配当株ETF「SCHD(シュワブ・米国配当株式ETF)」を主要投資対象とした国内籍ファンドであり、2024年9月の設定以降、NISA成長投資枠対応の人気商品として急速に資金を集めた。わずか数か月で純資産総額が1,300億円を突破するなど、注目度の高さを裏付けている。
その一方で、今回の第2期決算で明らかになった減配と分配金の中身は、投資家の期待に水を差す内容であった。元本払戻金とは、運用で得た利益ではなく、投資元本の一部を切り崩して支払われるものであり、資産形成という観点ではネガティブに評価されることが多い。
さらに、設定来の最高値となる11,352円(2024年11月時点)から9,411円(2025年5月末時点)まで基準価額が下落しており、ファンドの評価損と元本払戻しが重なったことで、実質的なパフォーマンスに対する不安が広がっている。
専門家のコメント・データ
2025年5月には信託報酬が年率0.1238%へと引き下げられ、コスト面での優位性が強化された。これは投資信託の中でも低水準であり、長期保有を前提とした運用スタイルと親和性が高い。
しかし、今回の分配金が運用益からではなかった点については、「ポートフォリオの利回りが想定より伸びていない」「為替や市況による影響が大きかった」といった見方もある。また、今後も分配金が元本払戻し主体であれば、実質的な利回りが投資家の期待を裏切る結果になりかねないとの懸念も聞かれる。
過去の類似事例と比較
米国高配当ETFの中では、VYM(バンガード・米国高配当株式ETF)やHDV(iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF)といった商品が分配実績の安定性で知られている。これらも相場や為替状況により分配額が変動することはあるが、運用益の中から継続的な分配を行っている点で楽天SCHDとは異なる。
楽天SCHDは設定から1年未満で減配と元本払戻金が発生しており、ファンドの構造的な強さがまだ十分に証明されていない段階でのネガティブ要素として受け止められている。今後は分配金の内訳が改善されるか、また基準価額の回復が見られるかが重要な判断材料となるだろう。
まとめ・筆者の一言
楽天SCHDの減配ニュース、ちょっと残念でしたよね。しかも分配金が元本からって聞くと、「それって実質マイナスじゃない?」って思っちゃいます。でも、信託報酬はかなり低くなってるし、スタートしたばかりのファンドだからまだ様子見でもいいのかな〜って感じもします。焦らず長期で見ていきたいですね!
このニュース、これと関係あるかも?
【業界】米国高配当ETF
【注目株・企業名】バンガード・米国高配当株式ETF(VYM)、iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF(HDV)、チャールズ・シュワブ・コーポレーション(SCHW)
楽天SCHDの動きに注目が集まる中、他の定番ETFであるVYMやHDVの安定感が再評価されているようです。特に「分配の質」にこだわるなら、こうしたETFも選択肢に入れておくと安心かもしれませんね。あとは、楽天SCHDの投資対象であるSCHDの運用元・シュワブの今後の動きも見逃せません!
誰かに話すならこんな風に話して
「楽天SCHDの分配金、減っちゃったみたいだね。しかも全部元本払いだったって。高配当って聞いてたから意外だったけど、信託報酬も下がってるし、まだこれからかもね。もうちょっと様子見してみようかな」
引用元:楽天証券、PR TIMES、note、Amebaブログ
