NTTドコモが住信SBIネット銀行を買収へ、金融と通信の融合で経済圏拡大狙う

携帯キャリア最大手のNTTドコモが、インターネット専業銀行大手である住信SBIネット銀行を買収する方針を固めた。経済圏の拡大と顧客基盤の強化を狙い、金融と通信の融合を進める狙いがあるとみられている。

話題の要点まとめ

NTTドコモが住信SBIネット銀行を買収する方針を固めたことが、5月29日に報じられた。この動きは、携帯キャリア事業に加えて金融分野への本格的な進出を意味する。銀行業のノウハウを持つ住信SBIネット銀行とのシナジーにより、ドコモが展開する「dポイント」や「d払い」といったキャッシュレスサービスとの統合が期待されている。

買収の背景には、国内携帯市場の飽和と価格競争の激化により、新たな収益源を模索する通信各社の動きがある。金融事業への参入は、安定的な手数料収入の獲得と、ユーザーの囲い込みによるLTV(顧客生涯価値)の最大化に繋がるとされている。

関連ニュースの動向・背景

近年、KDDIの「auじぶん銀行」やソフトバンクグループの「PayPay銀行」など、通信企業による銀行業への進出が加速している。こうした背景には、通信と金融の融合によるサービスの包括化、顧客データの活用による精緻なマーケティングが可能になるといった利点がある。

また、ドコモは2020年に完全子会社化された後、金融・保険領域への注力を進めており、今回の住信SBIネット銀行の買収はその一環といえる。同銀行は、SBIホールディングスと三井住友信託銀行の合弁で設立され、住宅ローンやAPI連携の柔軟性に強みを持つ。

専門家のコメント・データ

金融ITアナリストの間では「ドコモによる買収は、既存の通信ユーザー約8,900万人への金融サービスのクロスセルを加速させるもの」との見方が強い。また、住信SBIネット銀行は2023年度の純利益が約200億円に達しており、業界内でも高い収益性を誇る。

総務省の統計によれば、スマホユーザーのうち約68%がキャッシュレス決済を利用しており、その中で銀行口座との連携を望む声も増加傾向にある。今回の買収により、ドコモは自社経済圏内で金融決済、貯蓄、融資といった一連の金融行動を完結できる環境を整える可能性がある。

過去の類似事例と比較

過去には、KDDIがじぶん銀行を完全子会社化し、au PAYと銀行口座の統合サービスを推進した事例がある。これによりKDDIは金融収益を大幅に増加させ、顧客の囲い込みにも成功している。また、ソフトバンクグループはPayPay銀行を軸に、決済から融資、投資までを一貫提供するモデルを築いている。

今回のドコモの買収もこれらの動きと軌を一にしており、通信キャリアによるフィンテック戦略の主軸が「自社経済圏内で金融サービスを完結させる」方向に進んでいることを示している。

まとめ・筆者の一言

いや〜、ドコモがついに銀行まで買収するとは驚きましたよね。もう「携帯会社」って呼ぶのが古くなってきたのかもしれません。これでドコモ経済圏がさらに広がって、ユーザーにとっては便利になる反面、企業間の経済圏競争も一段と激しくなりそうです。金融と通信が完全に融合する時代、私たちも選択肢がどんどん広がりますね。

このニュース、これと関係あるかも?

【業界】フィンテック・通信業界
【注目株・企業名】SBIホールディングス、KDDI、PayPay銀行、楽天グループ、Revolut(海外)

フィンテック分野って本当に熱いですよね!楽天やKDDIも同じように銀行とキャッシュレスを一体化させてきたし、海外だとRevolutなんかがモバイルバンキングで成功してます。今後は誰が「使いやすさNo.1の経済圏」を作るかの勝負になりそうです。

誰かに話すならこんな風に話して

「ドコモがネット銀行の住信SBIを買収するらしいよ。これで携帯だけじゃなくて銀行業にも本格参入ってことだね。最近はKDDIとかソフトバンクも銀行持ってるし、通信会社のフィンテック戦争が本格化してきた感じ!」

引用元:共同通信、日経新聞、Bloomberg

この記事を書いた人

Tatsunori Doi

個別相談はこちらから

資産運用や保険について、正しい知識を得ることは未来への大きな投資です。
D’s Money Knowledgeでは、充実したコンテンツを楽しみながら学ぶことができ、さらに個別相談であなたの悩みに専門家が直接お答えします。

あなたの未来に安心と選択肢を。今すぐ始めましょう!