紅茶ブーム到来の理由とは?スターバックスも紅茶専門店を展開する時代に

コーヒー文化が根強い日本において、近年「紅茶」の人気がじわじわと拡大している。特に若年層や女性を中心に、日常のドリンクとして紅茶を選ぶ人が増えており、コンビニや大手カフェチェーンも次々と紅茶戦略を強化している状況だ。背景には、気候変動がもたらしたコーヒー豆価格の高騰や、ライフスタイルの変化があるとされる。

話題の要点まとめ

  • 紅茶の世帯支出額が2022年から2024年で急上昇(652円→766円)
  • セブン-イレブンやファミリーマートなどのコンビニが紅茶専用商品を強化
  • スターバックスが紅茶専門店「ティバーナストア」を銀座に展開
  • コーヒー豆価格の高騰により、紅茶へ注目が移行
  • タリーズもアレンジ性の高さから紅茶メニューを拡充中

関連ニュースの動向・背景

紅茶消費の伸びは数値にも現れている。総務省の家計調査によれば、2022年の紅茶にかける年間支出額は652円だったが、2023年には683円、2024年には766円に達した。これは同時期の物価上昇を加味しても明確な上昇傾向といえる。

一方で、競合であるコーヒーは世界的な気候変動の影響を受け、原料価格が上昇中。アラビカ種のコーヒー豆はニューヨーク市場で、2023年1月には1ポンドあたり261円だったものが、2025年1月には534円にまで高騰している。こうしたコスト圧力を背景に、紅茶は“コスト効率の良い選択肢”としても注目され始めている。

専門家のコメント・データ

食品産業新聞の編集長・菊池美智世氏は、「紅茶はバリエーションが豊富でアレンジしやすく、食事やスイーツとの相性も良いため、若い世代や女性を中心に需要が高まっている。今がビジネスチャンスと捉え、多くの企業が紅茶に注力している」と分析する。

また、セブン-イレブンは現在約90店舗で紅茶専用マシンを展開しているが、2027年までに1万店舗規模への拡大を計画。ファミリーマートでは「Afternoon Tea」とのコラボ商品「オレンジ香るアールグレイティー」が累計2.9億本を売り上げたことから再販に踏み切った。

過去の類似事例と比較

飲料の嗜好性の変化はこれまでも何度か見られてきた。たとえば2000年代初頭の「健康ブーム」では、緑茶やウーロン茶が炭酸飲料の代替として注目され、市場が拡大した。2010年代には「クラフトコーヒー」ブームが訪れ、専門店が乱立する時期もあった。

今回の紅茶ブームも、その文脈の一つといえるが、より生活習慣に密着した広がりを見せている点が特徴的である。カフェやコンビニで気軽に購入でき、かつ「健康志向」や「罪悪感のない甘さ」の代替として機能している点が支持の背景といえる。

まとめ・筆者の一言

紅茶の人気って、確かにここ最近よく耳にするようになりましたよね。筆者自身も以前はコーヒー派でしたが、最近はリラックスしたい時にアールグレイを選ぶことが増えました。スタバまで紅茶専門店を出す時代ですから、これは一過性のブームではなさそうです。今後はさらにアレンジティーや高級ラインも増えていきそうですね。

このニュース、これと関係あるかも?

【業界】飲料業界・外食チェーン
【注目株・企業名】サントリーホールディングス(日本)、Unilever PLC(リプトン:英国)

飲料業界では特に紅茶ブランドを持つ企業が再評価される動きが出ています。日本企業では伊藤園やサントリー、海外ではリプトンを展開するUnileverが注目です。紅茶の需要増をチャンスに、各社の新商品に目を向けてみるとおもしろいかもしれませんね。

誰かに話すならこんな風に話して

「最近、コーヒーより紅茶の方が流行ってるらしいよ。スタバも紅茶専門の店出したくらいだし、セブンとかファミマも本気で紅茶メニュー増やしてるみたい。コーヒー豆が高くなってるのも影響してるんだって」

引用元:TBS「THE TIME」2025年5月14日放送、総務省家計調査、食品産業新聞、スターバックスコーヒージャパン、セブン-イレブン・ジャパン、ファミリーマート広報

この記事を書いた人

Tatsunori Doi

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