ソフトバンクグループ(SBG)が、2025年3月期決算で4年ぶりの黒字転換を果たした。純利益は1兆1533億円に達し、前期の赤字2276億円から大きく回復。ビジョン・ファンドの投資益や円高による為替差益が、この劇的な改善に寄与したとされている。今回は、ソフトバンクGの黒字化の背景や市場動向、専門家の見解、過去の事例とともにこの話題を掘り下げていく。

話題の要点まとめ
- ソフトバンクグループが2025年3月期決算で1兆1533億円の純利益を計上
- 前期の赤字から4年ぶりに黒字転換
- 投資損益は3兆7011億円の黒字(前期は5594億円の赤字)
- ビジョン・ファンドによる投資先の株価回復が業績を牽引
- 為替の円高も利益要因に
関連ニュースの動向・背景
近年、SBGはビジョン・ファンドによる大型投資戦略が裏目に出て、数期にわたり赤字を計上していた。WeWorkの経営難や世界的な金利上昇局面でのテック株の低迷がその背景にある。だが、2024年から2025年にかけて、米国を中心にハイテク株が回復基調に入り、SBGの保有資産の評価額が上昇。さらに、TikTokを運営する中国・字節跳動(バイトダンス)など、有力企業の成長が評価益に寄与した。
また、ドル建て債務を多く抱えるSBGにとって、円高は為替差益を生む要因となる。2025年初頭から進行した円高トレンドにより、財務面でもプラスに働いたとみられる。
専門家のコメント・データ
Bloombergのアナリストによれば、「SBGの黒字転換は一時的な株式評価益に依存しており、安定的な利益構造には未だ遠い」との見方がある。一方で、日経新聞が紹介したモルガン・スタンレーのレポートでは、「投資先企業のIPO再開やAI関連企業の成長が今後の追い風となる可能性が高い」とされている。
投資損益3兆7011億円のうち、3876億円をビジョン・ファンドが生み出しており、特に中国企業の回復力が際立っているという。米国NASDAQのAI関連銘柄が2024年後半にかけて急上昇したこともSBGのポートフォリオを押し上げた。

過去の類似事例と比較
SBGが最後に大幅な黒字を計上したのは、2019年3月期である。この時も主な利益源は投資損益であり、アリババ株の売却などが寄与していた。しかし、その後の2020年以降はコロナショックやハイテク株の暴落により業績は一転して赤字へ転落。
今回との違いは、事業構造の変化に加え、AI・半導体分野への集中的な投資姿勢が功を奏し始めた点にある。また、財務基盤の強化策として一部資産の売却や負債圧縮が進められたことも、黒字化の要因とされている。
まとめ・筆者の一言
4年ぶりの黒字化、かなりのインパクトがありますよね。ソフトバンクグループって、どうしても派手な投資が注目されがちですが、今回はその投資がしっかりリターンを生んだ結果としての黒字。もちろん、為替の影響も大きかったとは思いますが、全体として「持ち直した」と言える内容じゃないでしょうか。これをきっかけに安定収益基盤を築けるかどうか、今後の決算も楽しみですね!
このニュース、これと関係あるかも?
【業界】AI・投資ファンド・インターネット関連企業
【注目株・企業名】NVIDIA(米国)、アーム(英・SBG傘下)、テンセント(中国)
AI関連株はやっぱり外せないですね。NVIDIAは生成AIの基盤を担う存在ですし、SBG傘下のアームもAI向け半導体で再注目されています。中国IT企業ではテンセントのように回復基調の動きも見えてきていて、SBGの投資ポートフォリオにも影響ありそうですよ!
誰かに話すならこんな風に話して
「ソフトバンクグループが1兆円超の黒字出したらしいよ。4年ぶりなんだって。投資先の株が上がったのと、円高で得したらしい。TikTokの親会社とかに投資してたのが当たったみたい。最近AI関連が強いから、それも効いてるかもね」
引用元:時事通信、Bloomberg、日経新聞
