Tatsunori Doi 高齢者の働く姿が、今や日本経済を支える新たな日常となりつつある。81歳の女性が配膳業務を担うマクドナルド、定年制を廃止した企業、上限年齢を撤廃する家電量販店――。人口減少と人手不足という構造的課題を背景に、「昭和の働き方」が終わりを迎えようとしている。年齢を超えて働く意味と、日本社会が直面する転換期について考察する。
話題の要点まとめ
- 65歳以上の就業者数が過去最多の930万人に達した（2024年時点）
- 高齢者の就業率は25.7％、就業者全体の約14％が高齢者
- マクドナルドでは65歳以上の従業員が約8700人、最高齢は96歳
- 改正高年齢者雇用安定法により、70歳までの雇用努力義務が施行
- 人手不足指数はバブル期並みの水準に悪化
- 企業も定年廃止や雇用上限の見直しに動く
- 専門家は「AI・ロボットによる補完」と「多様な働き方」の必要性を指摘
関連ニュースの動向・背景
日本の労働市場は、加速する人口減少と高齢化により構造的な人手不足に直面している。総務省のデータによれば、65歳以上の就業者は2024年時点で930万人と過去最多を更新しており、もはや高齢者は「支えられる側」ではなく「支える側」に移行しつつある。
企業側もこの変化に対応せざるを得ず、マクドナルドをはじめとする大手企業では、高齢者が実際に接客や配膳業務を担う事例が増加している。東京都中央区の店舗で働く81歳の女性店員・枡川節子さんのように、高齢者が週4日、3〜4時間勤務という柔軟な働き方で活躍している。
専門家のコメント・データ
人手不足の深刻さは、日銀の短観における「雇用人員判断DI」が−37（2024年3月時点）という数値にも表れており、バブル期の1991年以来の人手不足感となっている。これは企業の約半数が人手不足に悩んでいることを意味する。
また、リクルートワークス研究所の坂本貴志研究員は「昭和的な男性の長時間労働モデルは終焉を迎えており、今後は女性や高齢者が『自分のペース』で働ける社会の実現が鍵となる」と述べている。AIやロボットの活用による生産性の向上が進む一方で、人的資源の活用にも柔軟性が求められている。
過去の類似事例と比較
このような傾向は近年徐々に進んできた。例えばYKKグループは定年制の廃止に踏み切り、技術継承の観点からもベテラン人材の活用を重視している。また、家電量販大手のノジマではアルバイトの上限年齢を撤廃し、退職後の再就職先として高齢者に門戸を開いている。
これらの事例は単なる人手不足対応にとどまらず、「働く意義」や「人生100年時代」の新たなモデルケースとなっている。過去には、60歳定年後の再雇用が一般的だったが、現在は「いつまでも働ける社会」の設計が現実味を帯びてきている。
まとめ・筆者の一言
いや〜、正直ここまで高齢者の就業が広がっているとは思いませんでしたよね。定年退職＝引退のイメージが強かったけど、今は「第二の青春」を働きながら楽しむ時代なんだな〜って感じます。働くことが生きがいになるって、すごく前向きな流れだと思います！
このニュース、これと関係あるかも？
【業界】人材サービス業界
【注目株・企業名】パーソルホールディングス、リクルートホールディングス
この流れって、シニア人材の活用や多様な働き方をサポートするサービスの需要がますます高まりそうですよね。シニア向けの就職支援やマッチングサービスを手がけている企業、今後注目かも！
誰かに話すならこんな風に話して
「最近さ、81歳でマクドナルドで働いてるおばあちゃんの話聞いた？今、高齢者の就業率って4人に1人で、マジで社会を支えてるんだよね。定年後も働ける制度とか、企業もどんどん変わってきてるってさ」
引用元 : 読売新聞、総務省統計局、日銀短観、リクルートワークス研究所
