2025年の飲食料品の値上げラッシュが止まらない。5月時点で累計1万4409品目がすでに値上げされており、昨年の通年実績をすでに上回っている。原材料価格の高騰や人件費、エネルギーコストの上昇が複合的に影響し、家計への圧力が一段と強まっている。今後もこの傾向が続く見通しの中、消費者の節約志向や企業の対応が注目される。

話題の要点まとめ
- 2025年5月の飲食料品値上げは478品目、平均値上げ率は15%
- 10月までの累計値上げ品目数は1万4409品目と、すでに前年を超過
- 値上げの主因は原材料高(97.9%)と人件費増(52.0%)
- 6月以降、電気・ガスなどのエネルギーコスト由来の値上げも急増
- 年間累計で最大2万品目に達する可能性も指摘されている
関連ニュースの動向・背景
2025年の値上げ状況は、2022年から始まったインフレ傾向が継続・加速していることを示している。特に2023年に記録的な値上げが相次いだが、今年もそれを上回るペースで推移しており、2025年は「第二の値上げ元年」とも言える状況である。
企業側は、円安による輸入コストの増加、国内の人手不足、物流費の上昇といった構造的要因に加え、光熱費の高騰という新たなコスト増に直面している。これにより、消費者価格への転嫁が避けられず、相次ぐ値上げにつながっている。
専門家のコメント・データ
帝国データバンクの調査によると、2025年5月の単月における飲食料品の平均値上げ率は15%。これは前年の17%よりはやや低いものの、依然として高水準にある。
また、値上げの原因としては「原材料価格の高騰」が97.9%を占め、ほぼすべての値上げの背景にこの要素が存在している。そのほかにも、「人件費」が52.0%、「エネルギーコスト」が66.1%、「物流費」が79.7%と、多くの要因が複合的に絡んでいることが明らかになっている。
特に人件費の上昇は、2023年以降で最高値を記録しており、労働環境の変化が物価に直結する形となっている。

過去の類似事例と比較
2022年は2万5768品目が値上げされ、過去最多となった。2023年は若干減少したものの、それでも依然高水準を維持。そして今年、2025年はすでに前年を上回る1万4409品目が10月までに公表されており、年間では再び2万品目を超える可能性が現実味を帯びてきている。
過去の傾向と比較しても、今年の値上げラッシュの特徴は「粘着性の高いインフレ圧力」である点にある。単なる一時的な原料価格の変動ではなく、人件費や光熱費など、継続的に上昇するコスト要因が値上げを支えている。
まとめ・筆者の一言
ここまで値上げが続くと、「もう慣れてきたかも…」なんて声も聞こえてきそうですが、さすがに毎月続くと家計のやりくりも大変ですよね。特に加工食品や調味料など日常的に消費するものばかりが対象になると、節約にも限界があります。企業としても価格を上げるだけでなく、内容量を減らす「実質値上げ」やキャンペーンなどで消費者の理解を得る努力が求められる時期だと思います。
このニュース、これと関係あるかも?
【業界】食品製造業
【注目株・企業名】味の素、キユーピー、ハウス食品グループ本社
このあたりの企業は特に影響を受けてそうですよね。特に香辛料系や加工食品を扱っている会社は、今後の価格戦略に注目したいところです!
誰かに話すならこんな風に話して
「今年の食品の値上げ、もう1万4千品目超えてるらしいよ。しかも10月までの時点でってことだから、年末までに2万品目超えるかもって。特にカレーのルウとかソーセージとか、日常的に使うものが多いんだってさ。理由は原材料の高騰とか、光熱費、人手不足らしい。こりゃ買い物のたびにため息出ちゃうね。」
引用元:帝国データバンク、日経新聞、ロイター通信
