28日にスペインとポルトガルで発生した大規模停電が、両国の都市機能に深刻な混乱をもたらした。現地時間の午後、マドリードやバルセロナ、リスボンといった大都市を含む広範な地域で電力が途絶し、交通インフラの停止や信号機の機能不全により、市民生活に大きな影響が生じた。夜までに一部で復旧は進んだものの、完全復旧には時間を要する見通しである。停電の正確な原因は特定されておらず、送電網の脆弱性や欧州エネルギー連携への課題が浮き彫りとなっている。

話題の要点まとめ
- スペイン全土およびポルトガルの広範囲で4月28日、大規模な停電が発生
- マドリード、バルセロナ、リスボンなどの大都市で交通機関がまひ
- 停電の原因は未特定だが、送電網の異常が発端との見方が有力
- 夜までにスペインで約61%、ポルトガルでは85カ所中89カ所の変電所が復旧
- 一部ではフランスでも短時間の停電が発生し、国際的な送電システムへの影響も
関連ニュースの動向・背景
今回の停電は、イベリア半島のエネルギーインフラ全体に広がる前例の少ない大規模障害であった。スペイン内務省は緊急事態を宣言し、全国に3万人の警察官を動員して治安維持と混乱防止に当たった。フランス南部でも一部で短時間の停電が発生したことから、国際的な送電網のトラブルが疑われている。
スペインとポルトガルの政府は緊急閣議を開き、状況の分析と復旧作業の迅速化を図っている。スペインのサンチェス首相は記者会見で、「5秒間で15ギガワットの発電量が喪失した」と述べ、国内の電力需要の6割が一時的に停止したと明らかにした。
専門家のコメント・データ
ポルトガルの送電網運営会社RENは、スペインの電力系統で大きな電圧変動が最初に起こり、それが波及してポルトガル側にも障害が広がった可能性を示唆している。一方で、スペインの送電会社Red Eléctricaは、フランスとの接続障害を原因として挙げており、見解は分かれている。
モンテネグロ首相は「現時点でサイバー攻撃の兆候は見られない」としており、自然的あるいは技術的なトラブルの可能性が高いとの認識を示している。

過去の類似事例と比較
欧州では過去にも域内の電力網の相互接続が原因となった停電事例がある。たとえば2006年にはドイツでの送電線の一部遮断が、フランス、イタリア、スペインなど複数国にまたがる大停電を引き起こした。今回の事案も同様に、国境を超えた電力網の複雑性と脆弱性が原因となった可能性がある。
また、近年では再生可能エネルギーの比率が高まるなかで、送電網の安定運用が一層困難になってきており、系統の即応力が問われる場面が増加している。
まとめ・筆者の一言
いやー、都市全体が一瞬で暗闇になるって、想像するだけでゾッとしますよね。サイバー攻撃じゃないってことだけは少し安心だけど、原因がまだはっきりしてないのはちょっと不気味…。再生可能エネルギーの拡大とともに、電力インフラの信頼性ももっと強化されないといけないなと思います。
このニュース、これと関係あるかも?
【業界】電力・インフラ管理、再生可能エネルギー
【注目株・企業名】レッド・エレクトリカ(Red Eléctrica)、シュナイダーエレクトリック、ABB
大規模停電って、電力インフラ企業の対応力が試される瞬間なんですよね。欧州の送電網全体を見直す動きが出てきたら、これらの企業にも注目が集まりそうです!
誰かに話すならこんな風に話して
「スペインとポルトガルで突然大停電があって、電車も信号も全部止まったらしいよ。原因まだ不明だけど、国際的な送電網にトラブルがあったっぽいって話。電力って国をまたいで繋がってるから、ちょっとの問題でも一気に広がるんだってさ。」
引用元:ロイター通信
