Tatsunori Doi ファスナーの開閉作業に革命が起きようとしている。YKKが開発を進める「自走式ファスナー」は、ファスナーに歯車とモーターを内蔵し、遠隔操作で自動的に開閉を行うというもの。特に大型テントや膜構造建築といった高所作業を伴う産業分野での活用が期待されており、現場の作業効率や安全性の大幅な向上が見込まれている。
話題の要点まとめ
- YKKが「自走式ファスナー」の実証試験を実施
- ファスナーに歯車とモーターを内蔵、遠隔操作で開閉可能
- 試験では40〜50秒で大型ファスナーの接合に成功
- 太陽工業と共同で膜構造建築にてテスト実施
- 高所作業の負担軽減、安全性向上が期待される
関連ニュースの動向・背景
近年、建築業界では膜構造建築や大型テントの需要が増加しており、それに伴い設営やメンテナンス作業の自動化が注目されている。とりわけファスナーは、構造物の開閉部に用いられ、従来は高所での手作業によって行われていた。安全面や人手不足の観点から、自動化の必要性が高まっていた分野である。
今回YKKが発表した「自走式ファスナー」は、まさにその課題を技術で解決しようとするものである。同社は実証試験の段階で、建築資材に特化した太陽工業と連携し、現場に即した形での検証を進めた。特に高所作業におけるファスナー開閉を、わずか数十秒で完了できたという成果は、業界内でも注目されている。
専門家のコメント・データ
建設業界の技術革新に詳しい工学系の専門家によれば、こうした自動化技術は「高齢化が進む建設業界の未来を担う重要な要素」とされている。作業効率の向上だけでなく、現場での安全性を高め、長時間の肉体労働を軽減する効果も期待されている。
また、建設技術研究所が2023年に発表した調査では、膜構造建築の施工にかかる平均作業時間のうち、およそ20％が開閉作業に費やされているとされる。これが自動化されれば、全体の工期短縮にもつながる可能性が高い。
過去の類似事例と比較
ファスナーの自動化という観点では、アパレル業界での試みが存在する。たとえば、自動閉鎖機能を備えた子供服の開発などがあるが、産業資材レベルでの本格的な「自走式」導入は、今回が初めてに近い。
また、建設分野では過去に「自動昇降足場」や「ロボット塗装機」などの導入が試みられてきたが、ファスナーのような基本的部材にモーターと制御機構を内蔵させる試みは、シンプルながらも革新的である。
まとめ・筆者の一言
いや〜、正直「ファスナーが自走する」って聞いたときはちょっと笑ってしまいましたが、実用性を知るとかなりスゴい技術ですよね。高所作業の安全性を高めて、しかも作業時間まで短縮できるなら、建設現場では重宝されること間違いなしです。これが量産されて一般化されたら、業界のスタンダードになっていくかもしれませんね。
このニュース、これと関係あるかも？
この技術、特に影響が出るのは建設業界、それも膜構造を多用するイベント会場や仮設施設関連のビジネスです。太陽工業は既に東京ドームなどにも関与している実績があり、今後この技術が同社の提供する施設に標準装備されたりすれば、他社との競争力にも直結しそうですよね。
また、YKKといえばアパレルの印象が強いですが、こうした産業資材分野での収益拡大が進めば、今後の事業ポートフォリオにも変化が出るかもしれません。業績発表時にこの技術がどのように紹介されるか、投資家としても注視したいところです。
誰かに話すならこんな風に話して
「YKKがさ、ファスナーにモーター付けて自動で動かすやつ作ったんだって！特に大型テントとかで、高所作業をめちゃくちゃ楽にできるらしいよ。近い将来、建設現場で当たり前になるかもね！」
引用元 : WWDJAPAN、日経新聞
